Motorsports
大地を駆け抜け熾烈な戦いを繰り広げた2025年WRCサファリ・ラリー・ケニア
2025. 03. 24
・ 2025年WRCシーズン第3戦は、3月20日〜23日にかけてナイロビやナクル郡を含むケニアの広大な大地で開催
・ ハンコックタイヤが供給した高性能ラリータイヤ「Dynapro R213(ダイナプロ R213)」が、過酷な環境下でドライバーの勝利を支えました。

ハンコックタイヤがタイヤ供給を行っている、WRCの「2025年WRCサファリ・ラリー・ケニア」は、ケニア・ナクル郡のナイバシャを拠点に開催されました。岩だらけの悪路、深い砂ぼこり、猛暑や突発的な雨、さらには野生動物の出現など、自然の脅威が絶え間なく襲いかかる中、ドライバーとマシンが限界に挑む過酷な舞台となりました。
全21ステージ、総走行距離約385kmの極限の戦いを制したのは、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組。最終日のDAY4まで安定した速さを維持し、最終的に2位のオィット・タナック(ヒョンデ)に1分9.9秒差をつけてフィニッシュ。サファリ・ラリー初優勝を達成し、今シーズン2勝目を飾りました。

ハンコックタイヤが提供したDynapro R213は未舗装路専用の高性能ラリータイヤで、極限状況下での優れた耐久性とグリップ力が特徴です。強化構造によって裂けやパンクを防ぎ、正確なハンドリングと高いトラクション性能がドライバーに安心感を与え、気温や路面状況に応じて性能を最大限発揮できるよう、ソフトとハードの2種類のコンパウンドが提供されました。
大会を通じてハンコックタイヤは「Hankook」ブランドをケニア全土で積極的に展開。サービスパークや競技車両、プロモーションゾーンなどでブランド認知を高め、モータースポーツファンとのコミュニケーションを図りました。
今大会では多くのドラマも生まれました。勝田貴元組は最終ステージで痛恨のロールオーバーを喫し、リタイアを余儀なくされました。また、昨年のチャンピオンであるカッレ・ロバンペラも電気系統トラブルに見舞われリタイア。厳しい自然条件が選手たちの行く手を阻みました。
最終結果として、トヨタ勢のエバンス/マーティン組が総合優勝と健闘しました。
【最終順位(総合)】
- 1. エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタGRヤリス・ラリー1) 4h20m03.8s
- 2. オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデi20 Nラリー1) +1m09.9s
- 3. ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデi20 Nラリー1) +3m32.0s
今大会の結果を受け、ドライバーズ選手権ではエルフィン・エバンスが88ポイントで首位を大きくリードしています。次戦は4月24日から27日にかけて、スペインのカナリア諸島で開催される第4戦「ラリー・イスラス・カナリアス」。スペインでのWRC開催は2022年以来初で、舗装路を舞台とした新たな戦いが期待されます。
ハンコックタイヤは、引き続きWRCを含む世界約70のモータースポーツイベントでレーシングタイヤを供給。これらのイベントから得られたデータをもとに市販タイヤの開発へもフィードバックを行い、高性能かつ高品質なタイヤの開発を継続していきます。